ConcertgebouwでLang Langのリサイタルを聴いてきた

アムステルダムのコンセルトヘボウに世界的ピアニストであるLang Langがやってくるという話を聞き、半年前くらいにチケットを取ってリサイタルを聞きに行ってきました。

 
Lang Langといえば、日本では『のだめカンタービレ』の映画版でのだめの演奏を務めたことでも有名です。


「のだめ」に世界最高のピアニストが! - 編集部ブログ - プレイリストから新たな音楽を発見する[MUSICSHELF]

 
このサイトにも書いてあるように、Lang Langの演奏はとにかく自由奔放で、演奏中も感情を表に出してよく動くというスタイルです。YouTubeとかで観てると何か落ち着かなくてあまり好きとは言えなかったのですが、そこはミーハー魂優先。生で世界最高峰の演奏を聴くことができる機会を逃してたまるものかと参戦したわけです。
 
当日はコンセルトヘボウ正面にLang Langの横断幕が。さすがワールドクラス。
 
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人の入りも心なしかいつもより多かった気がします。ちなみに演目は次の通り(オランダ語表記)。ピアノのリサイタルらしく、モーツァルトソナタショパンのバラードです。
 
Mozart- Sonate in G, KV 283
Mozart- Sonate in Es, KV 282
Mozart- Sonate in a, KV 310
Chopin- Eerste Ballade in g, op. 23
Chopin- Tweede Ballade in F, op. 38
Chopin- Derde Ballade in As, op. 47
Chopin- Vierde Ballade in f, op. 52
 
この中で自分が特に楽しみにしてたのはソナタのKV310とバラードの第1番。(そこまでクラシックに精通してるわけでもないので他の曲はあまり知らないというのもありますが。)
 
2つともとても有名な曲でほとんどの人が聴いたことあると思います。メロディラインが綺麗なので聴きやすく耳にも残る、自分も大好きな曲です。
 
モーツァルトソナタ第8番KV310はピアノを弾いたことがある人はほとんど弾いたことがあるのではないでしょうか。モーツァルトソナタってすごく整っていて綺麗で優等生ってイメージの曲がほとんどですが、この曲はモーツァルトソナタの中では珍しく短調の曲で、情緒的な雰囲気なのでとっつきやすく、自分もピアノやってた時は結構気に入って他のソナタよりもしっかり練習した気がします。
 
 
そしてショパンのバラード第1番も言わずと知れたショパンの代表作の1つです。ショパンらしさ全開の美しく繊細な旋律。ざっくり言うと静かにゆっくりと始まり、だんだんと盛り上がっていくようなイメージなのですが、前半の最後と中盤以降の盛り上がりが大好きです。ちなみにYou TubeにLang Langの演奏がアップされています。見てもらうと先ほど言及したように体を大きく動かして表情豊かに演奏しているのがわかると思います。
 
 
というわけでコンセルトヘボウのステージでこの生演奏を観たわけですが、やっぱりよく動く。ナルシシズムを感じるほどで、最初はやっぱり違和感を感じまくりだったのですが、聞いていくうちにどんどん演奏に引き込まれていく。とても優しい、消え入るようなppを出したかと思うと、突き刺さるような激しいffで観衆の目を釘付けにする。そして超絶技巧。約2時間のリサイタルでしたが、存分に楽しませてもらいました。
 
そしてなかなかお茶目な性格なのか、終わったら観客に丁寧にお辞儀。ちゃんと全方向向いてお辞儀したり手を振ったり、ステージ裏の人たちには握手したり、汗拭きタオルを子どもにプレゼントしたりしていました。ラッキーなことにアンコールもやってくれ、曲はモーツァルトトルコ行進曲。しかも超速で楽譜の指示を飛び越えてるんじゃないかと思わせるだいぶぶっ飛んだバージョン(笑)あんな自由なトルコ行進曲は初めて聞きました。You TubeにもLang Langのトルコ行進曲がありましたが、ちょうどこんな感じ。でも更に高速だった気もします。
 
 
そしてアンコールを終え華麗に去って行ったLang Lang。最後までアイドル風でした。
 
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とりあえず今年はこれでクラシックコンサートは行き納めですが、最後に良い演奏を聴かせてもらいました。オーケストラもいいけど、今のところピアノ独奏の方が知ってる曲も多くてお気に入りです。来シーズンもいろいろコンサートに行って見聞を深めようと思います。

 

Mozart Album

Mozart Album

 
Lang Lang: the Chopin Album

Lang Lang: the Chopin Album

 

 

 

 

アムステルダムのコンセルトヘボウでクラシックを楽しもう!

アムステルダムにはコンセルトヘボウというヨーロッパ屈指のコンサートホールがあります。

http://instagram.com/p/noiptnGcjg/

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建設されたのは実に1888年のこと。戦争で焼失せずに未だその姿を威風堂々と維持していて、音響がとてもいいと評判のホールです。(ちなみにオランダ語でコンサート(Concert)+建物(GebouwJ)でコンセルトヘボウ(Concertgebouw)です。)

ちなみに中はこんな感じ。

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もともとクラシック音楽は好きだったのですが、オランダに来てから2年の間1度もコンセルトヘボウに足を運んだことがなかったので、これはまずいと思い今年の8月くらいから頻繁に足を運ぶようになりました。


ヨーロッパのいいところは、こんな世界的に有名なホールで日本よりも格安の値段でコンサートを鑑賞することができることです。コンサートによりますが、20〜40ユーロくらいでチケットが取れることもしばしば。

 

今回はそんなコンセルトヘボウで聞いた中でとりわけ良かった!と感じた曲を2曲だけ紹介します。

 

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番 『皇帝』


© Beethoven's 5th Piano E-flat major, Op. 73 ...

鳥肌が立ちそうなほど感動したのがこの曲。周りの人から皇帝はだいぶ評判が良いので楽しみにしてたのですが、想像以上。よっぽどの愛好家でない限りクラシックに眠気はつきもの(?)ですが、この曲は眠気を感じる暇すら与えない。1楽章〜3楽章まで流れるように聴き通すことができます。モチーフのメロディラインがしっかりしてて、坂本九の『上を向いて歩こう』の元となったという逸話もあるくらいなので、そう思って聴くともっと親近感が湧くことでしょう。そしてとても明るい曲なので、聴き終わった後も清々しいです。とにかくまずはYou Tubeで聴いてみてください。


解説はこちら

 

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番


sm21525892 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18 辻井伸行 ...

重い鐘が鳴るような、ずしーんとくるピアノの音から始まったと思えば、たちまちその重々しい雰囲気を美しく哀愁漂うピアノの旋律が取り払い聴き手を違う場所に連れていく…これぞラフマニノフというか、本当に美しい曲です。そして、のだめカンタービレで千秋がシュトレーゼマンとの共演で弾いていた曲でもあります。のだめがどれくらい浸透してるかは知りませんが、日本人でも知ってる人、どこかで聞いたことあるという人が多い曲ではないでしょうか。上で紹介した皇帝とはまた全く違う雰囲気ですね。ラフマニノフはこの曲以外にも切なくて美しい曲が目白押しで、オススメです。さすがロシアですねー。

解説はこちら

 

コンセルトヘボウでクラシックを楽しもう!

クラシックはポップミュージックと違って1曲1曲が長いのであえて2つしか紹介してませんが、どちらもとても聴きやすい曲なので入り口にはもってこいです。個人的な好みでどちらもピアノ協奏曲ですが、だいたいクラシックのプログラムはまず最初に短めの曲を1曲演奏して、その後でピアノ協奏曲、締めに交響曲というパターンが一般的で、運が良ければアンコールも演奏してくれます。ラフマニノフの時は曲の後でピアニストの人がアンコールで自分の大好きなシューマンの『トロイメライ』を演奏してくれて、とてもとても嬉しかったです。


フジ子・ヘミング~トロイメライ(シューマン) - YouTube

そしてさらに、コンセルトヘボウのすごいところはコーヒー、紅茶、オレンジジュース、さらにワインがロビーで無料で飲めること。コーヒーと一緒にクッキーも食べらます。他のホールに行ったことないからあまりわからないのですが、詳しい人曰く他の場所ではまずこんなサービスはないとのこと。有料ならありますが。開始前と休憩中の2回飲むチャンスがあります。

場内はドレスコードが基本ですが、中には普通にジーパンで来ているような輩も結構います。しかしながら聴衆の大半は綺麗な衣装に身を包んでいることを考えると、スーツ+ネクタイとまではいかずとも、ビジネスカジュアルくらいの服装にはまとめた方がいいです。(もちろんスーツがベストだとは思いますが)

そしてクラシックのコンサートに行くには予習は必須です。さもないと心地よい音楽が貴方を眠りへと誘ってくれることでしょう。。自分はだいたいWikipediaの解説を読んで、書いてあることを意識しながらYou Tubeで何回か聞いてみるというのを予習としています。やっぱり曲のことを理解していると演奏中も曲に集中することができますしね。興味ある人は曲の構成とか聴きどころまで踏み込んでみてもいいと思いますが、とりあえず雰囲気を楽しみたいだけならそれだけしておけば十分です。

 

というわけで、アムステルダムに訪れた際には是非コンセルトヘボウでクラシックを楽しんでみてください!

 

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&合唱幻想曲

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&合唱幻想曲

 

 

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番

 

 

日本で西欧絵画を堪能すること:夢見るフランス絵画展とホドラー展に行ってきた

ただいま一時帰国で日本に帰ってきております。

遊んでくれる人のいない平日の昼間に何をしようか迷ってたところ、面白そうな絵画展がいくつか開催されていることを知ったので、夢見るフランス絵画展とホドラー展に日を分けて行って参りました。

ヨーロッパに住んでるのにあえて日本で欧州絵画展?っていうのはありますが、こういう企画ものって少なくともオランダではあんまりない気がするんですよね。せっかくの勉強のチャンスということで、以下少し中身をご紹介します。

 

夢見るフランス絵画展


夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ

このサイトに詳しいことが載っていますが、この絵画展では印象派〜エコール・ド・パリ、19世紀末〜20世紀初の作品を扱っています。モネやセザンヌルノアールにデゥフィ、シャガールなど有名画家の作品が目白押しです。6月までは兵庫県で開催されていたようですが、今は渋谷のBunkamuraで12月14日までの開催となっています。

フランス絵画、特に印象派の作品は日本人にとても人気のある画風だと言われています。淡くて明るい感じとフランスブランドの高級感が日本人の心をくすぶるのでしょうか。自分もふわふわして透き通るような絵は好きなので例外ではありません。展示の中では特にモネの「エトルタ 夕日のアヴァル断崖」に心を奪われました。家に飾りたくなる綺麗さです。

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モネとはがらっと様相が変わりますが、フォーヴィスム(野獣派)の画家になぞらえられるデュフィの作品にも目を奪われました。特に「ニースホテルの室内」。自分は同じ野獣派の画家のアンリ・マティスが好きなのですが、その作品にかなり似通ったものを感じます。といってもデュフィの作品は数点しかありませんでしたが。。

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展示場はそこまで大きくもないので、どれくらいじっくり見るかによりますが1〜2時間
あれば大体見れると思います。印象派が好きな方、フランス絵画をちょっとかじってみたいってかたにはおすすめの絵画展です。

会場のBunkamuraでは、このイベントは別に先週は絵画のオークションがやってたのですが、もう終わって今はアフターセールの時期になっているようです。アフターセールも11月3日(月)で終わってしまうようなので、興味ある人は是非それまでに足を運んでみてください。

 

フェルディナント・ホドラー


フェルディナント・ホドラー展/【東京展】 2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝) 国立西洋美術館/【兵庫展】 2015年1月24日(土)~4月5日(日) 兵庫県立美術館


スイスとの国交樹立から150年、ということで上野の国立西洋美術館にてホドラー展が開催されています。ホドラーという画家、実は自分にとってあまり馴染みのない画家だったのですが、世紀末芸術の巨匠の1人と呼ばれるほど凄い人です。

ホドラーといえば「パラレリズム」の提唱者とのことで、展示内容で一番目を惹くのがやはりパラレリズムを題材とした作品です。自分が特に気に入った作品が次の3つ。

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上から「感情Ⅲ」、「オイリュトミー」、「シェーブルから見たレマン湖」です。パラレリズム云々の前に、自分はホドラーの色使いがとても好きになりました。重い作品が多いのに全体的に明るく、吸い込まれそうな魅力を感じます。

この3つの中ではオイリュトミーがお気に入りです。この作品は死への接近を暗示している絵のようですが、足取りは決して重々しくなく、希望も絶望もなく、ただ刻々と流れる時を感じることができる、、というのが自分の感想なのですが、それはやはりリズムを意識したホドラーの手法と中立的な色使いによるものなのかなーと素人ながらに感じたりしました。

ホドラー展の東京での開催は2015年の1月12日(月・祝)まで。その後は兵庫県へと場所をうつし、4月5日(日)が最終日となります。たぶん滞在時間は1時間半〜2時間くらいでしたが、非常に中身が濃く作品点数も多い展示会でした。夢見るフランス絵画展と違って1人の画家をじっくりと鑑賞するというスタイルですが、自分はこちらの方が好きだったかもしれません。普段はあまり見れない絵を堪能したい方は、ぜひご訪問を。

 

日本で西洋美術を鑑賞するということ

今回2つの絵画展に行ってきたわけですが、何気に絵画展に日本で参加したのは初めてのことです。絵画鑑賞はヨーロッパに住み始めてから出来た趣味なので日本にいるときは絵画自体にそんなに興味はなく、同じくヨーロッパで好きになったオペラも日本では参加したことなかったのですが、改めて調べてみて日本で見れる西欧絵画やオペラってかなり多いんだなーということに気づきました。欧州は大きな美術館が点在しているせいか、こういった企画展ってそんなに多くはない印象を持っています。(勉強不足の可能性も大いにありますが。。)

日本にいながらいろんな芸術に触れることが出来るって、とても素敵なことだなーと思います。しかも解説が日本語で読めるというのがかなり大きい。自分は英語に大きな難はないですが、それでも日本語で解説が読めると理解の早さと深さが大分違ってきます。なのでどちらの展覧会のカタログもそれなりの値段はしましたが思い切って両方購入しました。笑

これからも日本に帰ったときは、何か絵画展がやってないかなーと調べて参加してみるようにしたいと思ったイベントでした。

 

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 まとめ

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その4 - オー!ヨーロッパの続き。

 

というわけで2泊3日の旅の概要を綴りましたが、最後にまとめとしてブダペスト全体を通しての感想を残しておきます。

 

ブダペストはこんな人におすすめです

ブダペスト、わずか3日の観光でしたが、町自体はそんなに大きくないので見たいところはすべて見れました。温泉(スパ)でゆっくり遊びたいならもう少しいてもいいかもしれませんが、2泊3日でもつめこめることでしょう。

とにかくこの町の特徴は、街並が本当に美しく、散歩しているだけでわくわくすることだと思います。ヨーロッパには美しい街並はたくさんありますが、個人的にはブダペストの建物はすごく自分にしっくりきました。ルネサンス以降の近代の雰囲気ですね。巨大な町ではなく人酔いすることもないので、例えばパリとか大きい都市よりもずっと気に入り。少し中心部からそれると自然があるのも嬉しいところです。あとはメトロとトラムが充実してるのが最高ですね。主要スポットはほぼどちらかで近くまでいけるので、ローマとかよりよっぽど動き回りやすい気が。

というわけでブダペストはこんな人におすすめです。

 

  • 大都市よりは中都市に行きたい。
  • ちょっと西欧に飽きてきた。
  • 街中観光を楽しみたい。
  • ローマ時代のシンプルな建築より、近代の優美な装飾が好き。
  • 他の国と組み合わせて2日〜3日で回れる国を探している。

 

個人的に気に入ったスポット

他の人の参考になるかは分かりませんが、個人的に気に入ったスポットのベスト3をランキング形式で紹介。

1. マルギット島

マルギット島11

 いきなり自分の趣味全開ですが、何気に一番くつろげたのは町の北の方にあるマルギット島です。市民の憩いの地にもなっていて、自然に囲まれた島ですが川の対岸にペストの街並がマルギット橋とセットで楽しめます。ランニングしてる人とかもいて、ここでぼーっとしてるとブダペスト市民になったかのような錯覚を覚えます。詳しくは

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その3 - オー!ヨーロッパに書きましたが、市内観光に疲れた際は是非ここで何も考えずぼーっとくつろぐことをお勧めします。

 

2. 国会議事堂

国会議事堂1

2番目のお気に入りは国会議事堂です。ツアーで中にも入りましたが、中というより外観がとても好きなのです。夜景のライトアップも綺麗で好きですが、自分はこの昼間のすらっと佇む感じがすごく好きなんですよね。議事堂の前は広場になってるので、ここで休憩するのもいいのではないでしょうか。

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その2 - オー!ヨーロッパ

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その3 - オー!ヨーロッパで詳しく言及しています。

 

3. 夜のくさり橋

くさり橋夜景5 のコピー 

やはりくさり橋に言及せずにブダペストは語れないでしょう。夜の雰囲気がとてもロマンチックです。悲運なことに自分は一人旅だったため恋人とロマンチックな気分に浸ることは出来ませんでしたが、恋人と二人っきりでラブラブ旅行をされているリア充のお方たちは夜景を見ながら思いっきりラブラブされると良いと思います。外国なのでハグしようがチューしようが誰もまったく気にしません。チャンスです!

 

というわけでベスト3。3つにあえて絞りましたが、他にはイシュトバーン大聖堂と王宮周辺 もとても良かったです。ここも見逃せないですね。あとニューヨークカフェ。前述の通りそんなにめっちゃ大きい町ではなく、トラムや地下鉄もあって便利なので、どうせくるなら全部回られると良いと思います。

 

宿泊したホテル

最後に宿泊したホテル。

Eurostars Budapest Center Hotel | Budapestというところに宿泊しました。2010年に出来た新しめの四つ星ホテル。価格はそれなりにしますが、センターに近く地下鉄も徒歩数分なのですごく便利です。ちょっとだけ贅沢にゆっくり宿泊したい人には是非おすすめです。

Booking.com: ホテル ユーロスターズ ブダペスト センター , ブダペスト, ハンガリー - 2945 ゲストレビュー . 今すぐホテル予約!

 

 

以上、旅のまとめでした。


本当に美しい町なので、是非また訪れてみたいです。

 

 

A27 地球の歩き方 ハンガリー 2014~2015 (ガイドブック)

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ハプスブルク三都物語 - ウィーン、プラハ、ブダペスト (中公新書)

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「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その4

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その3 - オー!ヨーロッパの続きです。

 

ゲッレールトの丘へ

ブダペスト最終日は、朝からゲッレールトの丘にのぼりました。ここはブダの南方にある丘で、遠くからでも丘の上に立っている女性像が見えるので比較的目立ちます。ガイドブックを見ると『丘』と表記されているのでここでも合わせていますが、正確には『丘』ではなく『山』だとのこと。確かに丘というには標高が高いような気もします。ゲッレールトの丘

 

この女神の像にたどり着くべく、麓からのぼって行きました。

エルジェベート橋を渡ったところからのぼり始めましたが、橋を渡ったすぐ目の前には聖ゲッレールトの像やその下を流れる滝のようなものが見えます。

 ゲッレールトの丘2

ゲッレールトの丘3 

 基本階段があったりと道は整備されているので、そこをのぼっていくのですが、なかなか急で足腰にきます。

 ゲッレールトの丘4

 10分程のぼって行った先にあるゲッレールトの像の後ろ姿がこちら。ガイドブックによると、山頂への美智也滝はこの像と同じ時期に造られたとか。そう思いながらこの像を見るとなんかありがたく思えてきます。

 ゲッレールトの丘5

 のぼって行くに連れてブダペストの街並が見下ろせるようになってきます。王宮周辺からの景色も綺麗でしたが、ここから見える景色も絶景です。

ゲッレールトの丘6

ゲッレールトの丘7

そして登ること20分!くらいだったと思うのですが、ついに女神のモニュメントに到着です。 ゲッレールトの丘8

像が掲げているのはしゅろの葉。ナチスドイツから町を解放したソ連軍の慰霊碑として立てられたそう。昔からあるブダのシンボル的なものかと思ってましたが、そうではない模様。

ちなみに頂上付近は要塞になっています。中に博物館があるみたいですが、時間もそんなになかったので中には入ることなく、頂上まで行って満足して降りて行きました。

ゲッレールトの丘11

 くだりはちょっと違う道も通りながら帰りましたが、やっぱり見晴らし綺麗です。王宮付近と少し角度を変えて街並を見てみたい気分になったら、登頂してみると楽しいのではないでしょうか。とりあえずこの日も気温は30度くらいだったので暑さもあいまって自分はひーひー言ってましたが。。 ゲッレールトの丘12

 

カフェ・ニューヨーク

そしてこの旅の締めくくりはカフェ・ニューヨークです。

このカフェは今でもブダペストの人気スポットでもありますが、開店当初の1894年は世界一豪華なカフェとも言われ、多くの著名人が集まっていたようです。(伝説のカフェ ニューヨークカフェ [ハンガリー] All About参照。)

世界一豪華と言われただけあって、内装は今まで行ったどこのカフェよりも素晴らしく煌びやかでした。

 カフェニューヨーク

カフェニューヨーク2

カフェニューヨーク3 

カフェニューヨーク4

 

見ての通り豪華絢爛。いわゆるアールヌーヴォーですね。ここにいると本当に貴族になった気がします。 メニューの価格は少しお高いので、オレンジレモネードにしておきました。でもこれとても美味しかった。

カフェニューヨーク5 

すっごい豪華で入るのに二の足を踏んでしまいそうなイメージですが、観光客も多く意外と躊躇なく入れる雰囲気ではあります。

 

2泊3日の旅の終わり

というわけで、本当にさくっとですがブダペスト3日目でした。カフェでゆっくり時間を過ごしてから、空港へと移動です。最後に次のエントリでブダペストの旅のまとめを書いてみます。

 

続く。

 

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その3

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その2 - オー!ヨーロッパの続きです。

 

国会議事堂ツアー

市民公園周辺でくつろいだ後、メトロで国会議事堂へと移動。チケットを購入していたツアーに参加しました。

グループツアーで、参加人数は大体30人くらいでしょうか。人数が決まってるので、そんなに急いで並んだりしなくても開始の数分前に到着すれば大丈夫です。入り口は正面ではなく北側のところから入ります。

荷物検査をして、中に入っていくと早速豪華な天井が。ヨーロッパの国会議事堂とか市庁舎ってほんとどこ行っても凄いですよね。 国会議事堂7

 階段をのぼります。

 国会議事堂8

 廊下。

 国会議事堂9

国会議事堂10

どこもかしこも煌びやかで美しいです。 国会議事堂11

 そしてこちらがハイライトの議場の様子。議場の雰囲気も、柱や天井に施された装飾も、非常に優雅ですね。こんなところで議論しているとさぞかし高尚な気分になれるのでしょう…。

国会議事堂15

国会議事堂12

国会議事堂14

残念ながら議事堂の中は写真が撮れないところもあり、王冠の展示などもあったのですが写真にはおさめられませんでした。 

ツアーの最後はこちらの広間。天井にフレスコ画が見えますが、ハンガリーを代表する画家ロッツ・カーロイ氏の作品とのこと。それにしても、ほんとどこもかしこもため息が出そうなほど綺麗ですね。柱の陰に人が映り込んでしまいましたが。笑

国会議事堂25

 

 マルギット島で自然とたわむれる

この日は夜景の写真を撮ろうと計画していた日だったのですが、21時くらいにならないと日が沈みません。というわけで、夕方になるまでマルギット島でくつろぐことにしました。

マルギット島はマルギット橋からつながる小さな島で、緑あふれる自然公園です。こちらがマルギット橋。黄色くてかわいらしく、くさり橋とはまた異なった感じです。
マルギット橋2

 島までは街中から歩くことも出来ますが、遠いのでトラム推奨です。4番か6番。島の奥の方まで歩くと日本庭園や野外劇場がありますが、結構歩いて疲れてたので噴水周辺でゆっくりくつろぐにとどめておきました。

この島は市民の憩いの地のようで、老若男女様々な人たちが散歩をしたり、会話を楽しんだり、サッカーをしたり、昼寝をしたり、各々の楽しみ方で時間を過ごしていました。屋台もでててにぎわってましたよ。

マルギット島1

マルギット島2

マルギット島8

 たまたま時間があい、噴水ショーも見ることが出来ました。音楽にあわせて水が舞うのですが、これがなかなか綺麗で。噴水の舞い方にもけっこうなバリエーションがあります。音楽もポップやロックからクラシックまで。自分の好きなリストのハンガリー狂詩曲も使われていました。見てて楽しいショーでした。

マルギット島3

マルギット島4

マルギット島5

マルギット島6

マルギット島7

 しばらくこの噴水付近で休憩した後、日が結構傾いてきたところで川沿いを通りながら戻りました。川沿いはランニングしている人はもちろん、川を眺めながら語らうカップルの姿も多く見受けられ、しかも京都の鴨川のようにみんな等間隔で並んでるのがなんか面白おかしかったです。どこの国でも、等間隔は同じなんだなーと。笑

マルギット島11

国会議事堂とくさり橋の夜の姿

もともとくさり橋の夜景だけ写真撮れればいいやと思ってたのですが、国会議事堂のライトアップも綺麗だと聞いてまずは国会議事堂に移動してスタンバイ。空がコバルトブルーになってきたところで写真を。ライトアップはゴールドです。
国会議事堂夜景1

ちなみに写真を撮ったのはメトロのBatthyany terという駅の目の前です。カップルも多かったので、国会議事堂の夜景の写真撮影をしたい人、ライトアップを恋人と眺めたい人にはうってつけの場所なのではないでしょうか。

本当は空が真っ暗になってからも写真を撮りたかったのですが、夜に友人と会う約束があったので空が暗くならないうちにくさり橋へ移動。

くさり橋に到着した頃には空ももう真っ暗になり、橋の近くでは若者がたむろして飲み騒いでいましたが、おかまいなく写真を撮らせてもらいました。

くさり橋夜景5 のコピー

くさり橋夜景

 

本当はブダの王宮周辺の丘までのぼって撮ればまた違った夜景が撮影出来るのだと思いますが、今回は時間がなく断念。

今回初めて三脚持ち歩いて夜景を撮影してみたのですが、なかなか難しいですね。とりあえずF8/ISO100は固定して、あとはシャッター速度変えたり、露出いじったりして色々試してましたが、ベストな設定ってのがどうも難しく。くさり橋の1枚目とかライトのほわっとした感じを強調したくて10秒くらいシャッター開いてましたが、逆になんかぶれて見えるという印象も…。構図しかりで、なかなか難しいです。

もっとこう見た人をあっと言わせるくらい素敵な写真が撮れるようになりたいものです。こればかりは勉強して練習するしかないですね。

というわけで、ブダペスト最後の夜(といっても2日だけでしたが)が終了です。

最終日に続く。

「ドナウの真珠」ブダペストを楽しみ尽くす旅 その2

聖イシュトバーン大聖堂

2日目のブダペスト散策は聖イシュトバーン大聖堂から始めました。

イシュトバーンというのは初代ハンガリー国王の名前。大聖堂と名を冠すだけあってかなり大きく、高さ96m、ドームは直径22m。ブダペストの中では国会議事堂と並んで高い建造物なのだとか。

デアーク広場のすぐ近くにあるのですが、建物が立ち並ぶエリアにどかーんとそびえ立っています。

 聖イシュトヴァーン大聖堂1 聖イシュトヴァーン大聖堂3

 聖イシュトヴァーン大聖堂5

 ちょうどミサの時間帯だったようで、中に入るとミサの人たちと観光客でいっぱい。主祭壇の方まで行きたかったのですが、どうも行けそうになかったので中の様子の写真だけ撮りました。想像以上に豪華絢爛な内装になっています。

聖イシュトヴァーン大聖堂7聖イシュトヴァーン大聖堂8

 この大聖堂の奥の方には「聖なる右手の礼拝堂」なるものがあり、聖イシュトバーンの右手のミイラが保管されているらしいのですが、残念ながらごった返していて見ることが出来ず。ドームのあたりは展望台にもなっているようなのですが、今回は断念しました。

代わりに大聖堂の周りをぐるっと一周。新緑が深い緑へと変わりゆく季節で、緑に木々がブダペストの街を美しく彩り、美しい建物をよりいっそう引き立てていました。

聖イシュトヴァーン大聖堂10

聖イシュトバーン大聖堂〜自由広場〜国会議事堂へ散歩

さっと大聖堂を見学した後は、自由広場を経由して国会議事堂へ。散歩するだけで楽しいのがブダペストのいいところ。途中で噴水と戯れる子供たちの様子も見れ、心が和みました。

散歩2日目2

散歩2日目3

自由広場1

自由広場2

自由広場3

散歩2日目4

散歩2

 そして国会議事堂に到着。国会議事堂はブダペストの観光名所の中でも人気スポットの1つ。ドナウ川の岸辺にそびえ立つ美しい建築で、1902年に完成したもの。折衷主義建築と言うらしく、ハンガリーの建築家がいろんな建築技術を学びそれを反映したものだとか。いやしかし自分のボキャブラリーの少なさを嘆くくらい美しい建物です。個人的には屋根の色が独特で好きです。淡い感じ。

国会議事堂1

国会議事堂3

国会議事堂4

国会議事堂はツアーでしか中に入れないので、ツアー用のチケットを買わなければいけません。チケットは国会議事堂の向かいに立っている民族博物館で買えます。民族博物館も国会議事堂に負けず劣らず綺麗な建物です。ブダペストはほんと何でも綺麗なので飽きがこなくていいです。

民族博物館

民族博物館2

ここの入り口を入って階段を降りたとこにブースがあるので、そこで国会議事堂のチケットも買える訳ですが、ここで誤算。一応ガイドブックに載っている時間帯に合わせてきたのですが、何と直近の時間帯のチケットは全部売り切れ。11時半くらいに来て12時開始のチケットを買おうとしてたのですが、甘かった。

ここのツアーはハンガリー語と英語に加え、ドイツ語、フランス語などいろんな国の言語でそれなりに小刻みにやっているのですが、さすがに英語以外を理解できるわけもなく。仕方なく16時くらいに始まるチケットを買いました。

とりあえず国会議事堂の周りをぐるーっと歩いてから、昼食をとりにいくことにしました。

国会議事堂5

国会議事堂6

世界一美しいマクドナルド

さて、昼ご飯。アンドラーシ通りのアレクサンドラという本屋さんの上にあるブックカフェの内装が非常に美しく感動的だというのを聞いていたのでそこに行こう足を運びました。アンドラーシ通りはオペラ座が面している通りで、ここもエルジェーベト広場から英雄広場まで続く長くて綺麗な大通りです。 アンドラーシ通り

アンドラーシ通り2

 ブックカフェはこの通りのオペラ駅とオクトゴン駅の間、英雄広場に向かって左側の通りにあります。しかしながら、何と日曜日のためお休み…。日曜祝日はお休みのようでした。残念無念…。


そこでもう1つ噂に聞いていた、「世界一美しいマクドナルド」へ行くことにしました。西駅のすぐ近くにあるマクドナルドです。オクトゴン駅から西駅に向かってずーっとまっすぐ行くと、マクドナルドの看板が見えてきます。(ちなみにオクトゴン駅から歩くと遠いのでおとなしく西駅のメトロに行く方がいいです。)
世界一美しいマクド

入り口はここ。

 世界一美しいマクド2

 ここから中に入ると右手がすぐ入り口になっています。なるほど、確かに美しい。自分の知っているマクドナルドとは明らかに雰囲気が違いました。

世界一美しいマクド3世界一美しいマクド4

どうやらここは昔駅の食堂だったよう。確かに綺麗な内装ですが、やはりマクドナルドはマクドナルドに変わりなく、やっぱり味はマクドナルドの味でした。そしてレジ付近がそのまんまマクドな雰囲気。結構期待していったのですが、やっぱり今回行けなかったブックカフェの方が綺麗そうだなーという感想でした。

英雄広場〜市民公園周辺散策

マクドナルドで全くハンガリーらしくない昼ご飯を済ませた後、まだ国会議事堂のツアーまで時間があったので英雄広場と市民公園界隈を散歩に行きました。

英雄広場はハンガリー建国1000年を記念して造られた、ブダペストで一番大きな広場。広場の中心には高くそびえる記念碑があり、その上には大天使ガブリエルが、その左右には歴代の国王や将軍たちの像が並んでいます。実に14人の英雄たちだとか。他の広場とは少し雰囲気が異なっています。 英雄広場

 英雄広場4

英雄広場5

 英雄広場6

英雄広場7

 英雄広場8

英雄広場9

英雄広場10

ちなみに英雄広場の横には西洋美術館があります。今回は行く時間がなかったのですが、ラファエロレンブラントルーベンス等有名な画家の絵画も展示されているようなので、もしまた機会があれば行ってみたいものです。

現代美術館2

そして市民公園。ここにはセーチェニ温泉という温泉もあります。

かなり広大なので温泉はおろかとても全部は見切れませんでしたが、東の方を中心にふらーっと散歩をしてみました。キャンプをしている人たちがいて、出店も出たりしていて、すごくにぎわっていた一帯でした。

市民公園

市民公園2

市民公園3

市民公園4

こちらは農業博物館。なんかかっこいいです。

市民公園5

 さらに裏手の方も散歩してみました。

市民公園6

市民公園7

市民公園8

市民公園9

市民公園10

結構歩き回って疲れていたので、この上の写真の湖畔で座って休憩することにしました。湖の向こう側に見えるのはヴァイダフニャド城。中には入れませんでしたが、こじんまりとしたかわいらしいお城です。

それにしても、この湖の周りの快適なこと。周りには草むらに寝転がって昼寝をするカップル、談笑する家族、犬と遊ぶ子供たち、自分のように1人で物思いにふける人たちなど、いろんな人が自分たち思い思いのペースで過ごしていました。2日目も1日目と変わらず30度以上の猛暑でしたが、ここは日陰も多く、木漏れ日とそよ風が何とも言えず快適でこのままずっとここに留まりたい気分でした。

とはいうものの、国会議事堂のツアーがあったのでしばらくして立ち去ることに。やっぱり水辺はいいなーと改めて感じた瞬間でした。

 

長くなったので後半へ続く。