スイスとアルザス地方1泊2日の旅 その1

異常気象と呼ばれるほど肌寒い春を迎えていたヨーロッパですが、6月も半ばを過ぎた頃からは気候もそれなりに安定し始め、オランダは最近ようやく何とか20度をキープしてくれるようになってきました。

そんな初夏の今日この頃、週末を利用してスイスとアルザス地方へ旅をしてきました。今回は1人旅ではなく、4人。フランスのコルマールに友人が住んでいるので、自宅訪問も兼ねて集合したわけです。

コルマールは空港だとストラスブールバーゼルが近いですが、オランダからだとストラスブール行きが高くバーゼル行きが安かったので、easyjetバーゼルまでひとっ飛び。約1時間の短い旅。寝不足もあって離陸前に眠りに落ち、気がついた時にはもう着陸していました。もう飛行機にも慣れっこですね。

が、到着して早々アンハッピーなことが。。何と外は結構な大雨。

バーゼルまで迎えにきてくれた友達曰く、最近は滅多に雨は降らないとのことでかなり間が悪かったようでしたが、逆にレアな体験をしていると無理矢理ポジティブシンキングに切替え、観光を楽しむことに。

1日目にまず向ったのは、スイスのグリンデルワルトという地域。実はスイスについてほとんど無知だったので知らなかったのですが、観光はもちろん登山やトレッキングでも有名なところです。アイガーという大きな岩山な麓に佇むスポットですね。

登山やトレッキングと聞いて分かるように本来は晴天の中アウトドアを楽しむところなのですが、スイスに移動しても相変わらず雨がやまない。。ということでまずは目的の1つでもあったチーズフォンデュを食べました。そう、チーズフォンデュはスイス発祥の食べ物なのです。そしてこれがそのチーズフォンデュ

フォンデュ

日本だとチーズフォンデュはハムやら野菜やら色々つけて食べますが、こっちはパンが基本。このお店はパン+じゃがいもが出てきました。発祥の地だけあってとてもとても美味でした。チーズが濃厚でワインのアクセントがまた絶妙で。大満足のお昼ご飯でした。

昼ご飯で少し時間をかせいだのですが、それでもやはり外は雨。仕方ないので雨の中歩いて回りました。

雨で山が霧に覆われた風になり山の頂きは隠されてしまっていたのですが、それでもそびえ立つアイガーの壮大さを感じるには十分でした。ほんとばかでかい岩山がそびえ立っている感じ。逆に雨と霧がそれを更に際立たせ、神聖な雰囲気を演出していたようにすら感じます。

グリンデルワルト

DSC_0232

この山の麓に、ホテルやら観光客向けのお店やらが色々乱立しているわけです。これが街の様子。

雨のグリンデルワルト2

山間地らしくこじんまりした感じですね。小物屋さんとかもあって、スイス風のかわいらしいものがたくさん置いてありました。1つくらい買っても良かったかなー。

小物

小物2

小物3

あと、個人的に好きだったのが街中で見つけたこれ。たまに見かけるガムの自動販売機ですが、何故かそれに帽子がかぶせられていたという。かわいらしいですね。

ガムボックス

天気が良ければロープウェイや登山電車で山の上の方まで行ったのですが、雨がやまなさそうということで、少しぶらぶらしてこの地を去ることにしました。確かに晴れてなんぼのスポットですが、雨が雨で神秘的な感じがして良かったなーとも感じます。是非もう1度来てみたいですね。

というわけで、急遽雨でも楽しめるスイスの観光地を検討した結果、ちょうどコルマールへの帰り道に位置するベルンに立ち寄ることに。ベルンは旧市街が世界遺産にもなっているスイスの首都です。そう、スイスの首都はジュネーブでもチューリッヒでもなく、ベルンなんですよねー。たまに知らない人がいるのです。(自分がそれでした。。)

グリンデルワルトから1時間と少しほど車を走らせ(友達が)、ベルンに到着。運良くベルンについた頃には雨もほぼ止んでいて、傘無しで観光出来るようになっていました。ベルンは首都だけあってショッピン街のようなものもあり、見所も散在していました。

こちらが時計塔。

ベルン時計塔

市庁舎はこんな感じ。

ベルン市庁舎

で、これが教会です。

ベルン教会_000

教会の中は写真禁止と書いてあったので撮ってませんが、裏手にパイプオルガンがあったりして、厳かな雰囲気でした。運良く聖歌隊の方々が歌の練習をしていらっしゃったので、それを1曲聴いていきました。教会って音の響きがすごく良くて、聖歌の神聖さが更に増しますよね。静寂の中に響き渡る優しい歌にとても癒されました。

あと、教会の外でも音楽隊が色々演奏されていました。ヨーロッパは音楽に溢れてていいですね。

音楽団

更にこの教会の裏側には、ベルンの街と川を見渡せる見晴し台があります。ここからの景色の美しいこと。流れる川と、橋を走る電車、更に森に囲まれた古き良き家々を見渡せるという絶好のスポットです。曇り空でしたが、十分に綺麗でした。

ベルン街並_001

一通り街中を散策してちょっと疲れてきたので、景色を堪能した後はカフェで休憩。スイスまで来ているにも関わらずキューバカフェという南米系のお店に入ったのですが、そこで出されたコップが気に入ったので写真を公開します。おっちゃんです。ちょっとほしかったです。

キューバカフェ

カフェで小休憩していると、いつの間にやら時間は夕刻。最後に「くま園」を観て帰ろうということになり、車で街の東の方に移動して観光。実はベルンという街の名前、ドイツ語で「くま」という意味なのです。何故街の名前に動物の名前がついたかというと、街をつくったツェーリング大公が、「最初に捕まえた動物を街の名前にする」と言い出し、最初に捕まったのが熊だったとか。なんてお茶目な裏話でしょう。ということでベルンにとって熊はまちのシンボルで、「くま園」では放し飼いされている熊の様子を見ることが出来ます。

車をくま園から少し山の方にあがったところに止めてもらったのですが、そこから眺めるベルンの景色がまた絶景でした。教会の近くの見晴し台より、個人的にはこちらの景色が大好きです。川と森に囲まれたベルン旧市街の様子が一望出来、世界遺産かくありけりというか、自然と古都が一体化した優雅な美しさをひしひしと感じました。

ベルン景観

ベルンの街

たぶん上空から観るともっと綺麗なんだろうと思いつつ、さすがにそれは叶えることができず。。曇天もそれはそれで趣がありましたが、青空だともっと開放感溢れる景色になるんでしょう。この景色を観て、もう1度訪れたいと深く思いました。

さて、くま園。

くま園の入り口には電線を綱渡りしているくまがいます。

くま園

くま園という名前ではありますが、動物園ではなくてくまを放し飼いにしている街の一角といった感じです。放し飼いと行っても本当の放し飼いではなく、川のほとりの柵で囲まれている場所で、橋の上から動き回るくま達を見下ろす感じです。ちゃんと動いてましたよ、くまさん。

くま

たぶん4、5匹くらいはいたのではないでしょうか。そんなに大きなサイズでもなく、かわいらしかったです。ちなみにくま園から観るベルンの街並もかなり趣があります。ベルンは街の中に入り込むより、ちょっと離れたところから全体の様子を観るのがとても綺麗ですね。雨だからということでたまたま立ち寄っただけなのですが、一緒に回っていた他のみんなも含め、ベルンの綺麗さに感動しっぱなしでした。

ベルン2

こんな感じでベルンの街を後にし、友達の自宅コルマールへと向かいました。

初スイスでしたが、すごい良いところでしたね。共通通貨はフランですが、ユーロも使えましたし。(ただおつりは店員さんが適当に計算してフランで渡される。)スイスの言語も何か知りませんでしたが、この日に行った地域はドイツ語で、国としてのスイスの共用言語はドイツ語、フランス語、イタリア語、あとロマンシュ語と定められているみたいです。雨空が目立った1日でしたが、今度来る時は是非晴れのときに来て、大自然の中でハイキングとか楽しみたいですね。いずれにせよ大満足の1日でした。

コルマール&リクヴィル編に続く。